2018年6月24日日曜日

マルコによる福音書第4章26から33節「空の鳥が巣を作るほどに」

主イエスは、世界一の説教者です。実にイメージ豊かな譬え話をたくさんしてくださいました。土に種を蒔く人。その情景を想像します。どんな種、どんな茎、葉でしょう。穂と言うからには麦でしょうか。実りの時、収穫の喜びの時を迎えます。もう一つはからし種です。小さな種です。ごまより小さい。でも、蒔けばどんな野菜よりも大きくなり、その葉の陰に空の鳥が巣を作るほどだと言います。譬えは、聞く者のイマジネーションを呼び覚まします。そして、見えないものを見えるようにします。主イエスは、私たちに目で見ることのできない神の国を見えるようにしてくださっているのです。私たちも野菜を育てることがあるでしょう。水をやったり雑草を取ったりします。その苦労のいかばかりか!しかし、私たちには肝心なことをどうすることもできない。主がおっしゃる通り、どうしてその種が芽を出し、成長するのか、それは人間の力が及ばない領域です。「その人は知らない」というのは、しかし、素晴らしいこと。なぜなら、人は知らないが、神さまはご存知だから。わたしが特に好きなのは「夜昼、寝起きしている内に」という言葉です。直訳すると、「寝たり起きたり、夜に昼に」と、「寝る」や「夜」がそれぞれ先に来ています。昼、種蒔く人が働いているときの話からは始まっていません。夜、私たちが寝ているとき。しかし、その時間にも種を生長させるために働いている方がおられます。夜、寝ている時間は、非生産的で無駄な時間ではありません。実は、その時間こそ、一日の初めの大切な時間です。神さまに、すべてを明け渡している時間なのです。働き続けることを美徳とするところがある私たちに、考えさせるものがあります。それもこれも、私たちが知らなくても、神が種を生長させるために働いてくださっている、という信頼から始まっているのです。これは、神の国の譬えです。つまり、教会の話をしておられると読んで差し支えありません。私たちは、教会の成長のことは神さまにお任せして良いのです。主イエスは、私たちの目に見えない現実を、譬えによって見せてくださっています。それは、神さまが働いてくださっているという現実です。どうして種が芽を出し、成長するのか。私たちには秘められています。しかし神さまは知っておられる。だから農夫にできるのは、種それ自体が持つ力を信じて、種蒔きすること。種、それは神さまの御言葉です。私たちは信じて種を蒔き続けることに徹して言い。必ず実るからです。実ったときに何が起こるのか。それを告げるのが、もう一つのからし種の譬え話です。からし種は小さい。しかし、それを蒔けば大きく成長します。私たちの蒔く種は小さいのです。それでも、その種の中には大きな生命力がある。それを信じて蒔き続ければ良い。そうしたら、想像できないほど大きくなります。その「大きさ」というのは、葉の陰に空の鳥が巣を作れるほどの大きさ。空の鳥には、私たちの生活感覚からは少し離れていますが、清い鳥と汚れた鳥がいました。烏のような鳥や猛禽は汚れていました。でも、あらゆる鳥が巣を作って、そこで休める。主イエスは、まだ誰もそんなことを考えたこともないときに、既に異邦人への伝道をお考えだったのでしょう。いつも神さまが働いてくださっていることに信頼する者たちを、神さまは空の鳥が休めるほどのはを生い茂らせてくださいます。そんな神さまのお働きに信頼していいのです。

2024年3月29日の聖句

ヤコブは、神が自分と語られた場所をベテル(神の家)と名付けた。(創世記35:15) 百人隊長や一緒にイエスの見張りをしていた人たちは、自身やいろいろの出来事を見て、非常に恐れ、「まことに、この人は神の子だった」と言った。(マタイ27:54) 神が自分と語られた場所をベテル(神の家...