2022年5月1日日曜日

2022年5月1日の聖句

天が地を高く超えているように、わたしの道はあなたたちの道を、わたしの思いはあなたたちの思いを、高く超えている。(イザヤ55:9)
私たちが知るのは一部分、預言するのも一部分であり、完全なものが現れたら、部分的なものはすたれるのです。(1コリント13:9~10)

今日の旧約聖書の御言葉は、歴史の激変期を背景としています。ユダヤの人々は神さまを蔑ろにし続け、結局国は滅び、人々はバビロンに捕囚されてしまいました。現在のイラクの方、かなり遠い場所です。それから既に数十年の時間が経過しました。世界史的な出来事ですが、新しくペルシアが台頭し、バビロンを滅ぼしました。ペルシアの王はユダヤを含むバビロンの属国について、解放政策をとりました。これによって、思わぬことにユダヤの人々は遠い故国に帰ることができたのです。イザヤ書第55章の背景になっているのは、そういう激変の時代です。
「天が地を高く超えているように、わたしの道はあなたたちの道を、わたしの思いはあなたたちの思いを、高く超えている。」ここで言う「あなたたちの道」とか「あなたたちの思い」というのは、言葉を換えれば「諦め」のことだと思います。預言者を通して神さまの御言葉を聞いていたユダヤの人々は、遠いバビロンの国で、自分たちはもうだめだと思っていたはずです。ペルシアがバビロンを滅ぼし、新しい出来事が起こっているらしい。しかしそのようなことは何年も時間が経って歴史として知っている私たちから見れば明らかであっても、当時の一般市民にとってはあずかり知らぬことです。もう自分たちは駄目だ、このまま先祖に神が与えてくださった地に帰ることもできず、ここで滅んでいくしかないのだ。そう思っていたとしても、何も不思議はありません。しかし神さまは、私たちが諦めるしかない時、人間としての力及ばず、万策尽きた時にも、なおおっしゃるのです。「天が地を高く超えているように、わたしの道はあなたたちの道を、わたしの思いはあなたたちの思いを、高く超えている。」私たちの思いを超えた神さまの救いの御業を準備していてくださる。わたしが始める新しい出来事に期待してほしい、と神さまは言われます。
私たちは、今、途方に暮れるような状況に囲まれているのかも知れません。しかし、神を信じる者は神に期待します。わたしの思いを超えて働く神、わたしの諦めの向こうでも御業をなす神に、私たちは期待します。神を待ち望みます。神さまは、私たちの前に新しい世界を切り拓いてくださるのです。

2024年5月3日の聖句

耳の聞こえない人を呪ってはならない。目の見えない人の前につまずく物を置いてはならない。あなたの神を畏れなさい。(レビ19:14) (イエスの言葉)あなたの父が慈しみ深いように、あなたがたも慈しみ深い者となりなさい。(ルカ6:36) 悪意を持ってわざと耳の聞こえない人を呪ったり、目...