2023年7月11日火曜日

2023年7月11日の聖句

人間にとって最も幸福なのは、自分の業によって楽しみを得ることだと私は悟った。それが人間にふさわしい分である。(コヘレト3:22)
ことばであれ行いであれ、何かをするときには、主イエスによって父なる神に感謝し、すべてを主イエスの名において行いなさい。(コロサイ3:17)

コヘレトの言葉は、聖書の中でも他に類を見ない独自の輝きを放っています。神に与えられた人生の今この時をしっかりと楽しむことを肯定する言葉が散りばめられています。「自分の業によって楽しみを得る」ことを人間にとっての最大の幸福だ、と言っている。「聖書」と言ったときにイメージする言葉とは少し違うのではないでしょうか。そうであるからこそ、コヘレトの言葉が与えられていることは、私たちにとってはかけがえのない宝だと思います。
楽しみを得ると言ったときに、コヘレトは「自分の業によって」と言います。他人に甘えたり依存したりして、人任せの楽しみを喜ぶというのではない。ちゃんと自分で働き、自分自身の業で楽しめ、と言います。自分の人生に自分で責任をもつ、ということを意味しているのだと思います。(ですから、ここでは看病や介護が必要な場面の話をしているのではありません。)
自分でしっかり働いて、人生を楽しむ。コヘレトの言葉が編纂されたと思われる時代、海の向こうにはギリシア文化が花開いていました。ギリシアの哲学者たちの殆どは、自由な身分の者たちです。彼らの生活は奴隷が支えていました。奴隷が労働し、自由人たちはその成果によって生きていたようです。ところがコヘレトは自分の業によって人生を楽しむことこそが幸福な生き方だ、と言う。働くことには意味がある。仕事には聖なる価値がある。聖書はそう言うのです。
だからこそ、今日与えられている新約では神への感謝と、「すべてを主イエスの名において行いなさい」と言っているのです。私たちのすることやなすことに、神様と無関係の領域はない。すべてが神を信じるということのなかで大切な意味を持っている。キリストは私たちの小さな手仕事の中にも共にいてくださるのです。

2024年5月9日の聖句

主は彼らに喜びを与えられた。(エズラ6:22) いつも喜んでいなさい。(1テサロニケ5:16) 復活の主日から40日目の今日は、主の昇天を祝う日として覚えられています。主イエス・キリストは、弟子たちの見ている前で天に昇って行かれたと聖書に書かれています。キリストは天に昇り、神の右...