2020年6月24日水曜日

2020年6月24日(使徒言行録16:1〜15)

使徒言行録16:1~15
「その夜、パウロは幻を見た。一人のマケドニア人が立って、『マケドニア州に渡って来て、私たちを助けてください』とパウロに懇願するのであった。パウロがこの幻を見たとき、私たちはすぐにマケドニアへ向けて出発することにした。マケドニア人に福音を告げ知らせるために、神が私たちを招いておられるのだと確信したからである。」
使徒言行録はルカによる福音書と同じ人物が執筆しています。それはそれぞれの冒頭を読めば明らかです。その著者、恐らく医者ルカであろうと考えられています。今日のところは、パウロの旅にルカが始めて同行する場面を描いていると考えられます。「私たちは」という言い回しが初めて登場するからです。
なぜ、ルカがパウロの旅に同行したのか。その理由はここには直接には書かれていません。しかし、その理由を伺わせる書き方をしています。「さて、彼らはアジア州で御言葉を語ることを聖霊に禁じられたので、ガラテヤ地方を通って行った。ミシア地方の近くまで行き、ビティニア州に入ろうとしたが、イエスの霊がそれを許さなかった。それで、ミシア地方を通ってトロアスに下った。」(具体的な行程は、聖書巻末の第二次宣教旅行の地図を御覧くださるとイメージしやすくなります。)ここで、聖霊に禁じられた、イエスの霊がそれを許さなかったというのが何を意味しているのかはよく分かりません。ただ、パウロには持病があったと思われます。パウロ自身が書いた手紙を読むとそのことを強く推測させる言葉が出てきます。もしかしたら、この時、パウロの体調に悪い変化があったのかも知れません。そういう仕方で、神ご自身がアジア州での宣教、ビティニア州での宣教を禁じた。だから、医者であるルカがパウロを治療し、その後の宣教旅行に帯同したのではないかと考えられるのです。
パウロにとっては厳しいことであったと思います。宣教旅行という、神さまの福音のための働きに出ようとしたとき、バルナバとは分かれることになり、行こうと考えていたところには行くことができず、神さまの御心は一体どこにあるのかと深く悩んだのではないかと思います。しかし、そのおかげでルカが同行することとなり、それがゆえにやがてルカによる福音書や使徒言行録が書かれることになったと言うこともできます。そこにはやはり聖霊の導きがあったとしか言い得ないのではないでしょうか。
ルカは、パウロの伝道旅行に共に行きます。いや、パウロの伝道旅行というだけではなく、これはルカの伝道旅行でもあった。さらに言えば、神ご自身の伝道旅行です。そこにパウロもルカも、シラスやテモテも同行させていただいている。だから、「私たちはすぐにマケドニアへ出発することにした」のです。福音を求めている人、待ち焦がれている魂がそこにいるから。私たちは、今、計画していたことを聖霊に禁じられているときであるのかも知れません。辛い時期です。しかしこれは神の大いなる御業の始まりです。「私たち」の新しい船出が始まろうとしています。

2020年7月10日(使徒言行録27:1〜26)

使徒言行録27:1~26 パウロは皇帝がいるローマに向かって船で護送されることになりました。しかし、船出してすぐに向かい風のために思うように航海を進めることができなくなってしまいました。季節性の風なのでしょう。港に寄港しながら風が収まるのを待って、航海していこうとしていました。し...