2020年7月28日火曜日

2020年7月28日(エフェソの信徒への手紙3)

エフェソの信徒への手紙3
「この秘儀は、前の時代には人の子らには知らされていませんでしたが、今や霊によってその聖なる使徒たちや預言者たちに啓示されました。すなわち、異邦人が福音により、キリスト・イエスにあって、共に相続にあずかる者となるということです。神は、その力を働かせて私に恵みを賜り、この福音に仕える者としてくださいました。この恵みは、すべての聖なる者のうちで最も小さな者である私に与えられました。キリストの計り知れない富を異邦人に告げ知らせ、すべてのものを造られた神の内に永遠の昔から隠されていた神の秘儀がどのようなものであるかを、すべての人の前に明らかにするためです。」
神の隠された秘儀。神秘。ミステリー。それは、ユダヤ人ばかりではなく異邦人も、キリストの福音によって救われる、神の恵みによって救われるということです。異邦人問題というと、私たちもそもそも異邦人ですし、今ではキリスト教会は世界中にありますので、何がそこまで問題なのかピンとこないところがあるかも知れません。しかしこれは普遍的な問題を映した事柄であると思います。つまり、価値のある者と価値のない者を選別する考え方です。価値のない者が価値のある者のカテゴリーに入るためには、一定の条件を満たさなければ成りません。異邦人問題の時には、それは割礼でした。これは歴史の中でいろいろなバリエーションをもって何度も再生産された考え方であると思います。私たち人間は、ある囲いを作って、その内か外かで価値付けをし、外なる存在を排除するということを繰り返してきてしまったのかも知れません。
先日、あるミュージシャンの人が、何人かの「優秀」とされる人の名前を挙げながら、こういうお化け遺伝子を持つ人の配偶者は国家プロジェクトとして専門家が選定するべきではないかという趣旨の発言をし、大きな問題になりました。まさに優生思想そのものの発言です。批判されるべきです。この社会の中で、こういう発言を許してはいけないと思います。
パウロは、神の恵みを「神は、その力を働かせて私に恵みを賜り、この福音に仕える者としてくださいました。この恵みは、すべての聖なる者のうちで最も小さな者である私に与えられました」と言い表します。最も小さな者というのは、言葉の綾ではありません。神の恵みは、最も小さな私にも与えられた。この恵みが、異邦人もユダヤ人も、そこに何の価値の優劣もつけることなく救ってくださる。それが、キリストの和解の福音の基礎です。優れた遺伝子を残すべきだという優生思想は、必ず、劣った遺伝子を排除すべきだという思想とセットになります。そのことは歴史が証明している。それにパウロ自身、外なる存在を排除して生きてきたのです。神の恵みの前に最も小さな者として立つとき、このような思想がいかに欺瞞に満ち、過っているか、そのことを私たちは自分自身の悔い改めとして知るのではないでしょうか。

2020年8月3日(コリントの信徒への手紙一3)

コリントの信徒への手紙一3 「ある人が『私はパウロに付く』と言い、他の人が『私はアポロに』と言っているようでは、あなたがたはただの人ではありませんか。アポロとは何者ですか。パウロとは何者ですか。二人は、あなたがたを信仰に導くために、それぞれ主がお与えになった分に応じて仕える者です...