2021年7月23日金曜日

2021年7月23日(コヘレトの言葉2:1〜11)

コヘレトの言葉2:1~11
目が求めるあらゆるものを
  私は手中に収めた。
私はすべての喜びを享受し
心はすべての労苦を喜んだ。
これがすべての労苦から得た私の受ける分であった。
だが、私は顧みた
  すべての手の業と労苦を。
見よ、すべては空であり
風を追うようなことであった。
太陽の下に益となるものはない。(10~11節)

ソロモンは最高の知者であるだけではなくイスラエル史上最高の富者です。ソロモンの時代にイスラエルの領土は最大になり、当時ソロモンのところへ年間約23,000㎏の金が入ってきたそうです。想像もつかないような富者です。そのソロモンの、富者としての言葉です。
「私は心の中で言った。
『さあ、喜びでお前を試そう。
幸せを味わうがよい。』
しかし、これもまた空であった」(1節)。
富の喜びで心を満たそうとしても、結局は空のことであり、つかの間のことに過ぎないと言います。ぶどう酒や美食、贅沢な庭園や果樹園、たくさんの奴隷や家畜、富、文化的な楽しみや性の悦楽、どれをとっても他の誰よりも偉大であり、それでいて贅沢に溺れて知恵を捨てるというのではなく「知恵もまた私に留まった」と言っています。さらに10節ではこのような贅沢は「私の受ける分」と言いますが、これは神さまに与えられたものという意味の言葉ですから、この富を神さまから与えられたものとして受け取っていたということが分かります。しかし「すべては空であり、風を追うようなことであった」のです。
私たちは庶民ですし、ソロモンが知っていたような究極的な贅沢は知りません。しかし少し視野を広くすれば、だんだんと相対的に貧富の差が拡大しているとはいえ日本はなお豊かな国ですし、私たちはかなりの贅沢を享受し、さらに豊かになることを求める社会に生きています。私たちにはこの贅沢を極めた知者が「これもまた空」と言っている言葉に、謙遜に聞くべき時が来ているのです。

2024年4月28日の聖句

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