2020年5月8日金曜日

2020年5月8日(ルカによる福音書11:1〜28)

ルカによる福音書11:1~28
今朝の日課に従って聖書を読んで気づいたことは、主の祈りを教えてくださった主イエスのお言葉と、14節以下の悪霊との戦いが語られた箇所とが隣り合わせになっている、ということです。主の祈りの段落の最後に、主イエスは言われます。「まして天の父は、求める者には聖霊を与えてくださる。」主の祈りは、究極的には聖霊を求める祈りなのだ、ということであろうと思います。
そして、続く14節は「イエスは悪霊を追い出しておられた。それは口を利けなくする悪霊であった」と書かれています。それを見た群衆の中には、イエスが悪霊の頭の力で悪霊を追い出しているのだと言う者もいて、主がそれに反論するというふうに話が続きます。主イエスが神の指で悪霊を追い出していることが、私たちのところへ神の国が来ていることのしるしだ、と言われる。更に、24節以下で、一度追い出された汚れた霊が、そのうち元のところへ戻って来て、そうすると一艘酷いことになる、という話が続きます。
主の祈りは、このような悪霊との闘いの祈りだということではないでしょうか。私たちは家のようなものです。家にとって肝心なことは、その家がどんなに立派なのかということよりも、誰が住むのか、ということです。立派な家も家主がどうしようもなければ、長くはもちません。一見ぼろ家であっても、家の主が愛情を込めて住み、メンテナンスをすれば、家は長もちします。私たちは家であって、肝心なのは誰が住むのか、ということ。私たちには悪霊が住んでいるのか、聖霊が住んでいるのか?ひとたび悪霊に居着かれてしまい、しかし主がそれを追いだしてくださっても、新しい家主に住んでいただかなくてはその空き家にまた悪霊が戻って来てしまいます。そうではなく聖霊に住んでいただくということは、すなわち、主の祈りを祈りつつ生きるということに他ならないのです。「天の父は、求める者に聖霊を与えてくださる」からです。
主の祈りは、主イエスさまが教えてくださいました。「イエスはある所で祈っておられた。祈りが終わると、弟子の一人がイエスに、『主よ、ヨハネが弟子たちに教えたように、私たちにも祈りを教えてください』と言った。」そうであるならば、ある所での主イエスのたった一人の祈りの秘密を、ここで教えてくださったに違いないと思います。主の祈りは、主が教えてくださったというだけでなく、主ご自身の祈りではないでしょうか。私たちはこの祈りを口にする度に、主ご自身と口をそろえて祈ります。この祈りこそ、私たちが悪霊と闘う術です。

2024年4月25日の聖句

救いは主のもの。 あなたの民の上に祝福を。(詩編3:9) イエスは手を上げて彼らを祝福された。(ルカ24:50) 主イエス・キリストは復活して40日間弟子たちと共におられ、その後、天に昇って行かれました。その時、主イエスは手を上げて弟子たちを祝福し、その恰好のままで天に上げられて...