2020年6月19日金曜日

2020年6月19日(使徒言行録13:1〜30)

使徒言行録13:1~30
シリア州アンティオキアの教会には、バルナバ、ニゲルと呼ばれるシメオン、キレネ人のルキオ、領主ヘロデの幼なじみのマナエン、サウロなど、預言者や教師たちがいました。ここに、ニゲルと呼ばれるシメオンとキレネ人ルキオという人が登場します。「ニゲル」は「ニグロ」のことではないかと言われます。つまり、シメオンという人はアフリカ出身で、肌が黒かったということであるのかもしれません。さらに、「キレネ人」のルキオという人もいたとありますが、キレネは今のリビアにある都市名ですので、彼もアフリカの出身です。教会は生まれてすぐに、いろいろな肌の色の人がいたようです。
さらに、ここから先は推測ですが、主イエスが十字架にかけられた日のことです。「人々はイエスを引いていく途中、シモンというキレネ人が畑から帰ってくるのを捕まえて、十字架を背負わせ、イエスの後から付いて行かせた(ルカ23:26)」とあります。キレネ人シモン。この人は、アンティオキア教会の「ニゲルと呼ばれるシメオン」と同一人物なのではないか?そう想像することも許されるのではないかと思います。主の十字架を無理に担がされた一人の男が、その日十字架にかけられるイエスを目撃し、やがてこの方が復活したことを知り、神の子、救い主であると信じた。同じキレネ出身の仲間ルキオと共にアンティオキアの教会で信仰者として生きた。そうだとしたら、何と素晴らしいことでしょうか!
そのアンティオキア教会が、バルナバとサウロ(パウロ)を、宣教旅行に派遣します。聖書の巻末の地図の中にある「パウロの宣教旅行1」という地図の経路を御覧くださると、地名の理解の助けになると思います。シリア州アンティオキアを出発して、まずキプロス島に渡り、そこからアタリア、ベルゲ、アンティオキアへと進みます。この二度目に登場したアンティオキアはピシディア州アンティオキアで、出発地のシリア州アンティオキアとは別です。このようにして、バルナバとサウロ、そして彼らに同行したマルコと呼ばれるヨハネは各地で宣教をしました。(ただし、ベルゲに到着したとき、ヨハネはエルサレムに帰ってしまいます。後にこの出来事は火種になります。)
主イエス・キリストを神の子、救い主と信じる教会の群れが祈りをもって伝道者を送り出し、これまで踏み込んだことのない地に福音が届けられる。聖霊なる神さまの御業が、このようにして進んでいる。私たちが今日生きているそれぞの場所も、神さまと教会に、祈りをもって送り出された宣教地です。

2024年3月29日の聖句

ヤコブは、神が自分と語られた場所をベテル(神の家)と名付けた。(創世記35:15) 百人隊長や一緒にイエスの見張りをしていた人たちは、自身やいろいろの出来事を見て、非常に恐れ、「まことに、この人は神の子だった」と言った。(マタイ27:54) 神が自分と語られた場所をベテル(神の家...