2019年11月25日月曜日

2019年11月25日(ダニエル書2)

今日の通読箇所:ヨハネの手紙一3、ダニエル書2

ダニエル書2;
ネブカドネツァル王は自分が見た夢のことで不安に駆られ、これを国の魔術師、祈禱師、呪術師らに解き明かすように命じます。ところが、自分の夢の見た内容を話さずに、夢とその解釈の両方を言え、そうでなければ信じないと言い出しました。それができなければ、バビロンの賢者たちを皆殺しにする、と。
他人が見た夢を言い当てるだなんて、どう考えても不可能です。しかしネブカドネツァル王の魔術師らへの不信感は強く、そうでなければ適当な言葉で自分を丸め込んでしまうに違いないと確信していました。
そこで、ダニエルが王の前に立ったのです。「ダニエルは王のもとに行き、その解釈を示すため、しばらく時間を与えてくれるよう王に願った」(16節)。ダニエルは三人の仲間と一緒に祈ります。「天の神に憐れみを願い、ダニエルとその仲間たちがバビロンにいる他の賢者たちと共に殺されることがないように祈った」(18節)。そして、ついにダニエルは官僚の前に立って言いました。「バビロンの賢者たちを殺さないでください。私を王様の前に連れて行ってくだされば、私が王様に解釈を示しましょう」(24節)。心に残るのは、ダニエルが、自分や仲間たちのことだけを言っているのではないことです。「バビロンの賢者たちを殺さないでください」と訴えます。その賢者たちというのは、魔術師、祈禱師、呪術師たちです。むしろ、律法からしたら、根絶やしにしろというような人々です。しかし、ダニエルは彼らのために命乞いをしました。ここですでに、ある意味では旧約を越えるような、新しい歩みが始まっているのではないかと思います。異なる他者と共に生きる道です。
しかし、ダニエルはこの夢の解き明かしにおいて、主なる神の権威をはっきりと大事にします。「王様、あなたは王の王です。天の神はあなたに王国と権威と力と栄誉をお与えになりました」(37節)。王に力を与えたのは、あくまでも主なる神です。そして、この夢が語ることは「大いなる神は、この後に何が起こるかを王様に示されたのです」(45節)と言うとおり、神の計画です。
ダニエルはこの後の章を見て明らかなとおり、本当にまっすぐな主なる神への信仰を抱いていました。神様に対して、彼自身は一途です。しかし同時に、異なる隣人に対して拓かれたあり方も持っていました。神に集中し、隣人には開かれる。それが、このダニエルという一人の信仰者のあり方です。

2024年4月16日の聖句

私の神である主は、私の闇を光となしてくださる。(詩編18:29) これは我らの神の憐れみの心による。この憐れみによって、高い所から曙の光が我らを訪れ、暗闇と死の陰に座している者たちを照らし、我らの足を平和の道に導く。(ルカ1:78~79) 主なる神さまの憐れみの心によって。これが...