2021年8月13日金曜日

2021年8月13日(コヘレトの言葉12:8~14)

コヘレトの言葉12:8~14
わが子よ、これ以外のことにも注意せよ。
書物はいくら記しても果てしなく
体はいくら学んでも疲れるばかり。
聞き取ったすべての言葉の結論。
神を畏れ、その戒めを守れ。
これこそ人間のすべてである。
神は善であれ悪であれ
あらゆる隠されたことについて
すべてのわざを裁かれる。(12~14節)

コヘレトの言葉と今では呼ばれている本書は、昔使われていた口語訳聖書では「伝道の書」という書名でした。ずいぶん違います。コヘレトというのは、ヘブル語でカーハルという動詞の分詞形です。カーハルは「集める」とか「集まる」という意味で、コヘレトという分詞のかたちになると「集める者」、「集会を招集する者」といった意味になります。そういうことから昔の「伝道の書」という訳書名になったのでしょう。コヘレトの言葉の最後の部分、今日の箇所の9節に「コヘレトは知恵ある者であり、さらに知識を民に与えた」とありますが、まさにコヘレトという名前の通りに集会を招集し、集まった者たちに知恵を与え、民を一つにした、ということであろうと思います。コヘレトは民を一つにする言葉を求めたのです。
しかし、それを書物の言葉にしようとしても、果てがありません。「書物はいくら記しても果てしなく、体はいくら学んでも疲れるばかり」です。コヘレトはあらゆる言葉を聞き取り、語り、民に教え、その上での結論はこれです。「神を畏れ、その戒めを守れ。これこそ人間のすべてである。」神を畏れ、神の前にへりくだることによって、神の民は初めて一つになるのです。
「神は善であれ悪であれ、あらゆる隠されたことについて、すべてのわざを裁かれる。」神の前で生き、神と共に私たちは生きていきます。ただ、この書で繰り返し語られてきたとおり、世界は不条理に満ちています。報酬やご褒美を期待して神に従うわけではありません。神さまは取引の相手ではないからです。しかしそれでも私たちは神の前で生きている。太陽の下、私たちは神に与えられた人生を生きていきます。ここに私たちのために神が備えてくださった幸せがあるのです。

2024年4月25日の聖句

救いは主のもの。 あなたの民の上に祝福を。(詩編3:9) イエスは手を上げて彼らを祝福された。(ルカ24:50) 主イエス・キリストは復活して40日間弟子たちと共におられ、その後、天に昇って行かれました。その時、主イエスは手を上げて弟子たちを祝福し、その恰好のままで天に上げられて...