今日の通読箇所:ルカによる福音書14:1~24、士師記17~18、詩編143
士師記17~18;
「その頃、イスラエルには王がいなかった。そして、おのおのが自分の目に正しいと思うことを行っていた(17:6)」という言葉が、この話を象徴しています。おのおのが自分の目に正しいと思うことを行っていた。人々が自分の基準の正しさに従うと、混乱が混乱を呼ぶようにして、私たち人間の歴史は深みに落ち込んでいく。その実例であるかのような出来事です。
ミカという人の家には銀約10キロあまりで彫像した神々の像がありました。しかも、レビ人を自分の家に雇い入れて、自分の祭司としました。偶像というのは、何も刻んだ像のことだけではないと思います。自分の願望や欲望に形を与え、これに仕えひれ伏すとき、それが偶像なのです。ミカの像は、その意味で、まさに偶像に他なりません。
しかも、醜聞はさらに続きます。ダン族は自分たちの割り当て地をペリシテ人に奪われた(ヨシュア記19:40~48)ため、入植地を求めてさまよっていました。よい土地を捜していたダンの偵察隊がミカの家を訪れ、そこにあった偶像とミカの家の祭司を奪い、自分たちの神々、そして祭司としたのです。彼らはミカに「気の荒い者たちがあなたがたに打ちかかり、あなたは自分の命を失うことになる(18:25)」と脅し、さらに祭司は金で買収し、これ以上なく醜い暴挙が行われていました。
私たちの際限ない欲望が偶像を産むのです。確かにダンはペリシテに土地を奪われ、不安定でした。まさに、不安が目に見える確かさを求めるのではないでしょうか。だから、主イエスは、こう祈るように教えてくださったのです。「我らを試みにあわせず、悪より救い出したまえ」と。私たちは試みに弱い、不安に弱い。だからこそ、そのような悩みの日にこそ私を呼べ、と神様はおっしゃいます。
2024年12月26日の聖句
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