2020年11月29日日曜日

2020年11月29日(ヨハネの手紙三)

ヨハネの手紙三
「愛する者よ、あなたはきょうだいたち、それも、よそから来た人たちに誠実を尽くしています。彼らは、教会の集まりであなたの愛について証ししました。どうか、神にふさわしいしかたで、彼らを送り出してください。」

この手紙は極めて個人的な手紙、私信と呼ぶべき手紙です。宛先はガイオ。どういう背景を持った人物なのか、この手紙の中で読み取れることはとても少ない。ただ、新約聖書のほかの場所に何度か同じ名前の人が登場しています。すべて同じ人物なのか、同名の別人なのかはよく分かりません。使徒言行録19:29によると、ガイオというマケドニア人がパウロと同行しており、エフェソでの迫害の時にパウロロト一緒に逮捕されています。ローマの信徒への手紙16:23では、「私と全教会との家主であるガイオ」とあります。社会的にある程度の立場があり、経済的に教会を支えていた、ということなのでしょうか。また、コリントの信徒への手紙一1:14によると、ガイオはパウロから洗礼を受けていたようです。このガイオとヨハネが手紙を送ったガイオは同じ人物なのか。それはよく分かりませんが、同一人物という前提でこの手紙を読んでも特に差し支えはないのではないかと思います。ガイオは教会のために尽力した宣教の協力者であって、特にマケドニア人と言うこともあってギリシア地方での伝道に貢献したと考えることができると思います。
ヨハネは、このガイオのよそから来た人への礼儀と愛のもてなしを喜び、またそれを励ましている。それがこの手紙の主たる内容ということになるのだと思います。よそから来たというのは、恐らく各地の教会を訪ね歩きながら伝道した人たちということでしょう。自分たちの生活について、この伝道者たちは別の基盤を持たない。だから、教会として彼らを支えてほしい、そうやってあなたたちも神への献身に参加することになるのだ、とヨハネは訴えるのです。
私たちの教会では、日本中会の求めに応じて「宣教支援献金」を募っています。この献金の用途の中には日本の伝道書・伝道教会への援助も含まれますが、それだけではなく、海外の宣教師のための献金も含まれています。私もそういう宣教師と何人も出会ってきました。彼らは、今もフィリピンやカンボジアなどいろいろなところで伝道しています。もちろん、ルイビルの伝道のためにも日本中会は献げています。私たちも宣教師の働きのために祈ったり献金したりすることで、彼らの宣教の働きに参画することになります、ガイオのように!教会は2000年間、献げる恵みを通して、キリストの福音を宣べ伝える働きに参画し続けてきたのです。今も、それは続いています。

2024年12月27日の聖句

遠く地の果てまで、すべてのものが我らの神の救いを見た。(詩編98:3) また、幸いなる希望、すなわち大いなる神であり、私たちの救い主であるイエス・キリストの栄光の現れを待ち望むように教えています。(テトス2:13) すてきな言葉です。「幸いなる希望」と言っています。私たちにとって...