今日の通読箇所:ヘブライ人への手紙6、民数記1~2、詩編79
民数記1~2;
「あなたがたはイスラエル人の全会衆を、それぞれの氏族と、その父祖の家によって調べ、男子一人一人の名を数え、兵役に就くことのできる二十歳以上のすべての者を軍に登録しなさい(1:2~3)」。
出エジプト記、レビ記と続いて、いよいよ民数記になると「民」の方に視線が向けられていきます。これまではいつ、どのような礼拝を献げるのかということに関心が集中していました。ところが、ここでは、礼拝する神の民に注目が集まっているということであろうと思います。
その最初にするように命じられたのは、一人ひとりの登録でした。ただ漫然と人数を数えるだけではありません。それぞれの氏族、その家ごとに、秩序正しく登録されていきます。まるで、バラバラだった人々が一つの民に生まれ変わるかのようにして。
ここで登録された者たちは「軍」であったと言います。これから荒れ野を旅し、約束の地に入っていくとき、確かに戦いを余儀なくされました。そのための軍の編成ということになるのでしょう。しかしここは、今私たちが読んだときには新しい意味を見出すことができるのではないかと思います。
つまり、私たちも神の民であり、神の軍の一員なのです。新約聖書ではヨハネの黙示録でも、やはり、12の部族の人数が数えられていました。(第7章で、ここでは14万4千人が数えられています。)そして、ヨハネの黙示録は戦いのモチーフが多く登場しています。ただし、私たちの戦いは「人間に対するものではなく、支配、権威、闇の世界の支配者、天にいる悪の諸霊に対するもの(エフェソ6:12)」です。この世界を罪で支配する、大きな力との戦いです。私たちは神の軍の一員として、神の武具を身につけてこれと戦います。私たちはもはやバラバラではありません。教会の一員として、この世界の中で、神のものとして生きているのです。