2021年7月12日月曜日

2021年7月12日(詩編23)

箴言23
昔からの地境を移すな。
みなしごの畑を侵すな。
彼らを贖う方は強い。
その方が彼らに代わってあなたと争うだろう。(10~11節)

現代のイスラエル国にはハアレツ紙という新聞があります。イスラエルの国内事情を報じているものとしては、日本のニュースでも引用される有力紙です。このハアレツという新聞の名前ですが、ヘブライ語で「アレツ」というのは「地」という意味の単語です。「ハ」は冠詞です。英語に直訳するなら、the land紙といったところでしょうか。このアレツという単語は聖書の中でもとても重要です。例えば創世記の「初めに、神は天地を創造された」の「地」にも使われている。旧約聖書の民にとって「地=ハアレツ」はとても大切でした。神が与えてくださったハアレツに生きる者として、神の民として生きるということが、彼らの信仰生活に直結していたのです。
「昔からの地境を移すな」と言われています。この大事な地、ハアレツを自分の欲のために好き勝手に収奪してはならない、と戒めます。貧しい人から土地を奪ってはならない。昔からの地境と言っていますが、もともとは土地を持たない旅人だった彼らがエジプトを脱出して、約束の地に入っていったとき神さまが与えてくださった地です。神さまが地境を定め、それに従って、地を分け合って始まった生活です。その地境を移して「みなしごの畑を侵す」というのは、隣人に対しても不遜であり、神さまに対しても甚だ涜神的な振る舞いだ、というのです。
私たちの持っているものは、すべて神さまに与えられたものです。神さまが私を生かし、必要なものを備えてくださっている。そのことに立ち戻るならば、隣人のものを尊重するはずだ、と聖書は訴えます。

心で罪人を妬むことなどせず
日夜、主を畏れよ。(17節)

そのように言います。さらに続けて、
「そうすれば、未来もあり
希望が絶たれることもない。」
と言うのです。私たちの希望は、主のもとにあります。この方が私たちに必要なものをすべて備えてくださっています。そのことに信頼しましょう。隣人と共に生きるためにも。

2024年3月29日の聖句

ヤコブは、神が自分と語られた場所をベテル(神の家)と名付けた。(創世記35:15) 百人隊長や一緒にイエスの見張りをしていた人たちは、自身やいろいろの出来事を見て、非常に恐れ、「まことに、この人は神の子だった」と言った。(マタイ27:54) 神が自分と語られた場所をベテル(神の家...